BLHeliをCleanflight経由で設定



ESCの制御を行うファームウェアとして最近はBLHeliが主流となっており以前以下のような記事を書きました。最近販売されているESCの多くはBLHeliが最初からインストールされておりこれらのESCではCleanflight パススルーという機能を使用してパソコンとUSB接続されたフライトコントローラー上のCleanflightを経由して設定を行うことが可能です。

ESCへのBL Heliファームウェアのインストール (dys SN20Aを例に)

この機能のおかげでESCの設定は大変楽になりました。以前は上のリンク先にある手順でパソコンを一つ一つのESCにUSB Linkerを使って接続して設定を行う必要がありましたが、現在ではこの作業を行う必要がなくなりました。またBLHeliの設定機能でモーターの回転方向を反転させることが可能ですので、これまでのようにモーターに接続される3本のラインを回転方向を合わせるために繋ぎかえるという作業も不要となりました。

このCleanflight経由の設定機能を使用するにはESCにBLHeli Bootloaderが導入されている必要がありますが購入時にBLHeliがインストールされているメジャーなESC製品であれば大丈夫かと思われます。経由するフライトコントローラに最新のCleanflightまたはBetaflightがインストールされている必要があります。(以下はBetaflightで確認した内容となります。)

CleanFlightを経由すると言っても操作は全てBLHeliの設定用ソフトウェアであるBLHeli Suiteの上で行います。BLHeli SuiteはWindowsで動作するプログラムとして提供されていますので使用するにはWindowsの環境が必要となります。BLHeli Suiteは以下のサイトからダウンロードすることが可能です。

BLHeliSuite BLHeli/BLHeli_S for SiLabs and BLHeli for Atmel based ESC.
https://blhelisuite.wordpress.com/

設定はフライトコントローラに使用するESCが全て接続された状態で行います。

まずバッテリーをクワッドに接続していない状態で、パソコン上でBLHeli Suiteを起動しフライトコントローラーとパソコンをUSB接続します。

Screen Shot 2016-05-21 at 9.40.43 AM

 

この状態ではまだESCは接続されていません。

 

 

 

 

 

Screen Shot 2016-05-21 at 9.41.01 AM

 

接続するESCのタイプを指定します。右側に(Cleanflight)と描かれているインタフェースを選択します。SILABS/ATMELはESCで使用しているチップを指定しますがどちらかわからない場合は適当にどちらかを選択します。違っていたらエラーが表示されますので選択しなかった方に変更すれば大丈夫です。

 

 

Screen Shot 2016-05-21 at 9.41.34 AM

クワッドにバッテリーを接続し、接続するPort(Cleanflightを接続しているPort)を指定して画面下のConnectと書かれたボタンをクリックします。接続されているESCの数だけ四角が画面下に表示されます。

 

 

 

 

Screen Shot 2016-05-21 at 9.44.48 AM

 

Read SetupというボタンをクリックするとESCに接続をして設定を読み出します。接続が成功すると各ESCの情報が表示されます。また画面下の4つの四角に数字が表示されます。

以降設定対象とするESCはこの四角をクリックすることで切り替えが可能です。

 

 

 

Screen Shot 2016-05-21 at 9.41.55 AM

画面下の Flash BLHeliというボタンをクリックすると最新のBLHeliファームウェアに更新することが可能です。ここではRevision 14.4 だったESCを14.5に更新しています。

 

 

 

 

 

Screen Shot 2016-05-21 at 9.42.33 AM

 

更新の確認画面です。問題がなければOKをクリックします。

 

 

 

 

 

Screen Shot 2016-05-21 at 9.42.57 AM

 

ファームウェアの更新が行われています。

 

 

 

 

 

Screen Shot 2016-05-21 at 9.45.33 AM

こちらの画面で各ESCのパラメータの設定を行うことが可能です。モータ停止に対する反応を良くするDampedLightの機能なども設定されていますので基本的にはデフォルトの設定通りで問題ないかと思われます。

またMotorタブではモーターのキャリブレーションを行うことが可能です。モーターの回転方向を確認し逆回転の場合は対応するESCのMotor DirectionをReverseに設定します。

 

 

Cleanflightを経由したBLHeliの設定に関しては以下のページにも日本語の解説がありますので合わせて参考にしていただくと良いかと思います。

【参考】

BLHeliSuite ~Cleanflight経由で複数のESCを接続し書き換える~(空飛ぶパソコン)
http://soratobupasokon.seesaa.net/article/433804712.html

自作ドローンレース機のESCの設定をBLHeliSuiteで行う(BE INTO DRONE)
https://drone.beinto.xyz/diydrone/esc-settings-of-blheli-for-racing-drone/