米国FPV事情

FPV Racing


(以前Facebookの非公開グループに投稿した内容を更新の上転載しておきます。)

現在私は米国在住のため米国でFPVクワッドを飛ばしています。米国においてもFPVの利用にはアマチュア無線免許が必要になります(25mW以下はFCCの認定機であればアマチュア無線のライセンス無しで利用可能)。しかしながら日本と異なり包括免許制度ということで局免が存在しませんので、アマチュア無線の資格をとってしまえば、あとは免許の範囲であれば自由に電波を出すことができます。


免許取得は地域ごとにボランティアが実施している試験を受験すれば即日合否が確認でき、受かるまでその場で再受験ができます。コールサインはそこから2週間程度でオンラインで公表され日本のような紙の免許証は発行されません。ということでかなり自由で自主的な運用に委ねられています。
バンドプランについてですが5.8Ghz帯は特にモードの制限は無くFatShark, Boscam, Raceband のいずれの周波数であっても600mW以下のビデオ送信については法的な問題はないという認識です。
http://www.arrl.org/files/file/Regulatory/Band%20Chart/Hambands_color.pdf
私はOSDにコールサインを入れたり、機材の外面に表示をいれたり合法的にFPVを行っているつもりですが、他の方がどの程度意識されているかは不明です。ただレースイベント等の際はアマチュア無線と保険のためのAMAへの加入が義務付けられているのが一般的だと思います。
AMA はAcademy of Model Aeronauticsの略で米国の航空模型の愛好者の団体ですが、メンバーになると保険が効きますので、皆さん保険目的で加入している人が多いと思われます。ただ各種規制緩和に関する働きかけやFAAからの飛行制限の情報など流してくれることもあるのでこの分野では非常に存在感が大きいように思います。( http://www.modelaircraft.org/

レースイベントでは登録時にそれらのライセンスを確認することとなっているのでそういったものに参加している人は法的な面はクリアしているのだろうと思われます。
日本では局免の制度があるので例えば日本でFPVレーシングの大会を開いても海外の選手が日本に来てもFPVでは飛ばせないのではないかとの危惧があります。JARLの情報を見ても「開局申請ができます」としか書いていないので、日本で住所を持って開局手続きをとるしかないように読めます。
http://www.jarl.org/Japanese/8_World/8-2_foreign/8-2_foreign.htm

米国でも現在FAAにおいてドローン利用者登録制の話が進められており、公式な発表はまだ行われていませんが、一部のリーク情報によれば、個人の氏名、住所、電話番号等をオンラインで登録ドローン利用者番号のようなものを取得し、その番号を機体に表示(マジックの記入でも可)すれば良いという形になるようです。